母の昼食事情〜赤ちゃんといっしょVer.〜
都会のオフィス街では、ランチ難民なる人たちが出るらしい。
数年前にテレビで観て、「一生懸命働いてるのに、お昼もまともに食べられないなんて不憫な。。。」と気の毒に思った。
時は流れて、今。
片田舎の住宅街で、私はよくランチ難民になっている。
多くの子育て中の方は、お昼ご飯をどうやって乗り切っているのだろう。
私は基本的に、自分の為だけに料理はしないので、(というかできない。オクトナクから)毎日の夕ご飯の残り物を温めて食べている。
前日の夜のものだとちょっと飽きるので、2日前のおかずか汁物の残りとご飯が定番だ。
今日は、豚汁とご飯だったし、昨日は筑前煮とご飯だった。
食べているものが貧相なのは、この際仕方がない。
品数が増えると、それだけ食べるのに時間がかかる。それに、出来れば片手で食べられるものが望ましい。もう片手には長男が収まっているので。
ご飯は、ラップに包んで丸めておにぎりのように食べればいいのだが、問題はおかずや汁物だ。
とくに汁物。
熱くして食べたいけれど、これまた時間がかかるし、万が一こぼした時に長男に掛かったら危ないので、人肌よりちょい熱めかな〜くらいで食べる。
さらに、片手で食べるには、先に汁を飲み干して、後から具をスプーンですくって食べるという、とても人様にはお見せできない食べ方をしなくてはいけない。
おかずも基本スプーンで。
長男の機嫌が悪いとおかずや汁物は諦めて、ご飯だけを齧る。
むずがる4ヶ月を抱えて、おかず類を食べる技術はまだ習得できていない。
さすがに白飯だと味気ない(味がない)ので、ふりかけをかける。
最近気に入っているのは、「梅ごま塩」だ。可愛いお花のチップ入り。
ふりかけをかけた後、ラップで巻き直して少し待つのが、こぼさず食べるコツである。
本物のランチ難民の人と違って、食べる物はそれなりにあるのだが、食べる手段が無い。新手の難民である。
ちょっとくらい泣かれても、長男を置いて食べればいいのだが、なかなかどうして、泣き声を聞きながら食べるのは気が引ける。
抱き上げる時に、涙でいっぱいの目で見られると、なんとも後ろめたい気持ちになるのだ。
ご飯を前の日の残り物で済ます、と知り合いのママさんに話したら、
「えらーい!母乳だから?わたしなんてしょっちゅうインスタントラーメンだよ」
と言われた。
「麺類だと伸びちゃうから…(それに熱くないとおいしくない)」と返したら、
「なんか、ドラマの刑事さんみたい(笑)」
と笑われてしまった。
そうか、刑事か。
今度から、ご飯だけを齧ることになった日は、難民ではなくて、張り込み中の刑事のつもりで食べてみよう。
長男刑事、ホシはなかなか現れませんね。。。
なんて。
でも、それならあんパンのほうが合ってるかしら。